バイクならではの魅力である タンデムツーリング!
恋人や家族を後部座席に乗せて走るのはライダーの夢でもありますよね。
でも、タンデムツーリングは一人で乗るとき以上に
守らないといけない事や気を付ける事がたくさんあります。
今回は安全に、楽しくタンデムツーリングをするためのポイントについて紹介します。
目次
タンデムとは?
バイクの二人乗り のことです。
バイクの場合、運転手は ライダー と呼びますが
後部座席に乗る人は「タンデマー」や「パッセンジャー」と呼ばれています。

タンデムが出来る条件
免許を取得しても、すぐにタンデムが出来るわけではありません。
決められた期間、年齢に達して初めてタンデムが出来るようになります。
タンデムが出来る条件とは・・・
一般道路では免許交付後、1年以上経過してから
高速道路では免許交付後、3年以上経過、かつ 20歳以上
上記に違反すると 大型自動二輪車等乗車方法違反 となり
違反点数2点、反則金12,000円の罰則となります。
経過年数とは、取得期間の合算になります。例えば一般道路でのタンデムが出来る1年以上とは、普通二輪を半年、大型二輪を半年でもOKです。また、20歳以上と言うのは運転手の年齢であり、タンデマーには年齢の制限がありません。
首都高速道路の一部では 二人乗り禁止区間 がありますので注意しましょう。
画像出典:首都高ドライバーズサイト/自動二輪車の二人乗り規制
また、この標識がある場所は 二人乗り禁止 です。
タンデマーについては年齢制限が無い為、何歳でも乗車することが出来ますが
タンデムステップ(後部座席の足置き)に足が届かない場合や
ヘルメットサイズが合わない小さなお子様などはとても危険です。
安全上の理由からタンデムはやめておきましょう。
タンデムが出来るバイク
バイクにもさまざまな排気量がありますが
タンデムが出来るのは 51cc以上のバイク です。
タンデムが禁止されているのは50cc以下(原付1種)のバイクであり
これに違反すると 定員外乗車違反 となり
違反点数1点、反則金5,000円 の罰則となります。
排気量 | ナンバープレートの色 | タンデム |
50cc以下(原付1種) | 白 | × |
51~90cc(原付2種) | 黄 | 〇 |
91~125cc(原付2種) | ピンク | 〇 |
126cc以上 | 白 | 〇 |
51cc以上のバイクでも、タンデムステップが無いバイク、後部座席が無いバイク(シングルシートにしているバイクなど)でのタンデムは出来ません。

装備(服装)について
タンデマーだからと言って軽装備での乗車は絶対にやめましょう。基本的な服装は夏でも「肌を露出させないもの」「風の影響を受けにくいもの」です。また長時間風に当たっていると体も冷えてきますので、上着を1枚余分に持って行くようにしましょう。
ヘルメット
フルフェイスかジェットタイプのヘルメットを使用しましょう。オススメは顔全体を守ってくれるフルフェイスです。半キャップタイプのヘルメットは絶対ダメです
画像出典:Amazon
グローブ
バイク用のグローブを推奨しますが、お値段もそれなりにします。ホームセンターや作業用品店などで販売されている作業用グローブ(出来れば革製品)でも問題ありません。素手のままの乗車は絶対やめましょう。
画像出典:Amazon
シューズ
くるぶしまでが隠れるタイプのブーツかスニーカーを履いておきましょう。ハイヒール、サンダル、クロックスは危険です。靴紐があるタイプのものは、絶対にほどけない様にしておきましょう。(後輪やチェーンに巻き込まれると大変です)
画像出典:Amazon
ジャケット
プロテクター入りのライダージャケットを着用するか、長袖のジャンパーにプロテクターを取り付ける方法もあります。
ズボン
ジーンズでOKですが、膝の部分にプロテクター装着をオススメします。ジャージ、スカート、短パンでの乗車は絶対にやめましょう。
画像出典:Amazon
荷物はリュックやウェストポーチに入れておき、乗車時は両手がフリーになるようにしておきます。ショルダーバッグはあまりオススメできませんが、やむを得ず使用する場合は肩紐がずり落ちないように注意しておきましょう。手提げバッグはツーリングには向きません。
乗り降りについて
乗車方法
【ライダーの乗車】
①タンデムステップを出します。
②ライダーが乗車します(スタンドは上げておく)
③エンジンは切っておき、ギアは1速へ入れておきます。
④両ハンドルをしっかりと持ち、前ブレーキをかけます。
⑤両足(無理なら片足)を地面にしっかり接地させます。
(片足しか着かない場合は、スタンドを出しておく方法もあります)
【タンデマーの乗車】
⑥続いてタンデマーが左側から乗車します。
⑦ライダーの肩を持ちシートをまたいで座ります。
(シートが高くまたげない場合は、タンデムステップに左足を乗せてからまたぎます)
ライダーとタンデマーでタイミングを合わせて乗ることがとても大切です。タンデマーの足が地面から離れてシートに座るまでの数秒間は、バイクがとても不安定な状態になります。タンデマーは大きな動きは控え、出来るだけスマートに乗り込みましょう。また乗り込むときに「イチ、二ノ、サン」などと声を掛け合うことも大切です。
降車方法
タンデマー ⇒ ライダーの順で降ります。
ライダーは上記③~⑤の準備が出来てから
タンデマーに「降車OKの合図」を出します。
乗車時の逆手順で左側より降車します。
必ずライダーからのOKをもらいましょう!
意思疎通ですよ!
乗車姿勢ついて
タンデマーの乗車姿勢
・両膝でライダーの腰を挟むように座ります。
・手の位置はライダーの肩、腰、タンデムバー、タンデムベルトなどを持ちます。
・カーブでは曲がる方向に体を倒しますが、力を抜いていれば自然と曲がる方向へ体は倒れます。
(この時、恐怖心で逆方向に体を倒したりしないように注意。バランスが崩れてとても危険です)
やってはいけないこと
・ライダーに強く抱きついたり、自分の体重をライダーに預ける。
・カーブ以外で左右に体を傾けたり、後ろにのけぞる。
・立ち上がる(腰を浮かせる)
・居眠り(恐怖心がなくなり、気候の良い時期には眠くなる事があります)

ライダーの注意点
バイクの状態について
一人で乗車している時とは違い、重心が変わったり、タイヤやサスペンションへの負担が大きくなります。また、制動距離が伸びる事も知っておきましょう。
「急」な動作はしない
一人乗りの時もそうですが、「急発進」「急停止」「急加速」「急旋回」はやめましょう。
「Uターン」は慎重に
道を間違えたり、行き過ぎた場合にはUターンをしますが、いつも以上に慎重に行ないましょう。不慣れな人はUターンをせずに、広い駐車場などを利用して安全な策を取りましょう。
タンデマーに思いやりを
発進、停車、コーナーリングではタンデマーにも負担がかかります。思いやりをもってやさしい運転をしてあげましょう。また、後部座席は思ってる以上に疲れます。適度に休憩も入れてあげましょう。
便利なタンデムグッズ紹介
タンデムベルト
タンデマー用のタンデムベルトです。持ち手が付いていないバイクに乗車する際に役立ちます。ライダーの腰に取り付け使用します。
セーフティーベルト
大切なお子様を守ってくれるベルトです。ライダーと一体になる為、お子様の居眠り時の脱落防止、立ちゴケ時の補助など、さまざまなリスク回避をサポートしてくれます。
最後に…
後部座席に座る人は、あなたにとって とても大切な人 です。
その大切な人にタンデムツーリングを楽しんでもらう為にも
ライダーは細心の注意を払って運転をしましょう。
また、安全装備 で走ることも忘れずに!
最初のタンデムで バイクは楽しい!と思ってもらえたら
次回もタンデムをしてくれることでしょう。
タンデムからバイクの楽しさを知って
二輪免許を取得される方もいらっしゃいますよ。
